「好きだ」

飾り気のない淡白な告白。
小さくもなく大きくもないいたって普通の音量。
でも、
政宗の全身が、私を好きだと伝えていた。
優しく笑う口許や、真っ直ぐに私を見つめる政宗の右目。
見つめられるだけで全身が発火するみたいに熱い。酷いくらい顔が熱い。どうしようもなく真っ赤になった顔を自覚する。熱い。心臓がドキドキしすぎて死にそうだった。

のことが、好きだ」

追い討ちをかける政宗の声に、涙が誘われる。
私はボロボロ泣きながら、上手く返事ができなくて、何度も何度も首を縦に降るしかできなかった。
そんな私を、政宗は世界で一番優しく抱き締めてくれた。