「でさ、ちゃん服ないじゃん。今日幸村と政宗の3人で買っといで」

佐助の発言には「悪いですよ!」と遠慮してる。

「いや、服は要るだろ」

味噌汁を飲みながら言えばは困ったように眉を下げた。

「ふ、服は最初着てたのがあるし、それに幸村君の借りてるし・・・」
「服はよくてもさー下着。どうすんの?」

にっこり笑顔で佐助言えばの顔がばっと赤くなる。
俺の周りには大概顔か金目当ての女が多いが、こういった純情なタイプは珍しい。
つーかおもしれぇ。

「じゃあ下着も買うか。俺黒の総レースがいい」
「なっ!!なんですかのそAV嬢みたいなチョイス!」
「はははは破廉恥でござる!!」
「はい幸村米粒飛ばさないのー」
「んじゃあ俺は純白のな」

期待してるぜ!といい笑顔で親指つきたてる元親に俺は悪どい笑みで返す。
いい加減にしてください!と真っ赤になって怒る
朝食は騒がしくも明るく続いた。

皿洗いはそのまま佐助とで終わらせ、佐助がこれ見よがしに「楽だわー」と俺を見る。
相変わらず嫌味なヤロウだぜ畜生。

「まぁいい、幸村。の支度すんだら行くから着替えとけよ」
「あいわかった!」

ダッシュで二階に行く幸村に続いて俺も二回にあがって着替える事にする。
15分かからずに準備して、佐助と元親にあわせて俺らも玄関へ立った。
は最初に来ていた服に着替えたらしい。
ロールアップのGパンに緑の英字プリントTシャツ。
どこにでもいる、普通の女だ。

「じゃあ俺様達行くから、政宗と幸村はしっかりちゃんを案内すること!」
「わかったでござる!」
「これ使え」

元親が差し出した茶封筒。
中身なんざわかりきってる。
俺が受け取ろうとしたらが急いで両手を突き出してそれを押し返した。

「いいいいいです!!お金ちゃんとありますし!大丈夫ですって!!」
「Hey、ここは元親に甘えりゃいいだろ?」
「そこまでお世話になるわけにはいきません!」

頭の硬いと元親の攻防が続くかと思ったら、佐助が茶封筒を取り上げて幸村の胸ポケットにつっこんだ。

ちゃん。これは俺様と元親が勝手にしたことだから気にしなくてもいいんだよ?」

そのままクシャリと髪を撫でて、何もいえないように笑顔でごり押し。
いっつも思うがこいつのやり口はあざといよなぁ。

「行ってらっしゃい!ハメはずして楽しんできておいで!」

佐助と元親の笑顔に根負けしたが、小さくだけはい、と頷いて笑った。