相変わらず奥州です。 「幸村さんが恋しい・・・」 「Hey,Honney.俺の前で他の男の名前とはいい度胸だぜ?」 「ハニーじゃないです。あたしの心は幸村さんのモノなんです」 へぇ、と政宗さんが煙管から口を離してくつくつと笑った。 ちなみに伊達さんって呼ぶと何人かが振り返った事態に陥ったので仕方なく政宗さんだ。不本意! 「あのケツの青いガキの何処がそんなにいいもんだか」 「幸村さんは青くないですよ。どっちかってゆーと政宗さんの方が青い?」 「はぁ!?」 「イメージカラーの意味です!!」 睨みつけられたので急いで弁明しておく。 幸村さんは蒼じゃなくて真っ赤に燃え滾る炎の紅なの!! 「それに幸村さんは政宗さんみたいにいやらしくないし意地悪じゃないし。 優しくてー、気遣いがあってー、美男子だしー、甘いものがスキとかかわいいしー」 「Don't be absurd 」(つまんねぇ話はやめろ) 「なんですか意外と子供ですね」 「Ah〜?」 やばい! 墓穴を掘ってしまったと思った瞬間にはどっすんと音がして。あれ?天井? 「好いた女が他の男の話するのを見逃してやるほど、男ってのは寛大な生き物じゃないんだぜ?」 「だからってすぐに相手を組み敷くなんて即物的です!!奥州筆頭の名が泣きますよ!!」 コレはやばいよ貞操の危機!! 噛み付くように言ってやれば政宗さんが楽しそうに笑う。 「惚れた女をものに出来ない方が、奥州筆頭の名が泣くぜ」 そうしてさらりと、政宗さんの黒髪が頬を撫でた。 「、好きだ」 掠れた声が耳元で囁かれる。 思わずぎゅっと眼を瞑ってしまった。 それに気を良くした政宗さんが調子に乗ってあたしの耳たぶをか、か、噛んだっ!!! 「やぁぁぁぁセクハラですセクハラです!!」 「あぁ!?」 「セクシュアルハラスメント!!」 「性的嫌がらせだと!?本気で舐めてんのかてめぇ!」 「ちょ!!片倉さーーーーん!!片倉さんタスケテー!!」 「てめ!卑怯だぞ!!」 「政宗さんのやり方の方が卑怯だっつーの!! ← |