「すみませぬ殿ぉぉぉぉぉ!!!」 幸村さんの怒号みたいな悲鳴みたいな声に見送られながら、あたしは現在馬の上。 「、俺の馬の乗り心地はどうだ?」 「お尻痛いです!スピード早すぎ!あと手綱もってぇぇぇぇ!!」 自由すぎるぜ伊達政宗!! 一応武田と同盟の元に挨拶云々を含みに来たらしいけどさぁ。 結局この間の試合は僅差で幸村さんが地に伏せて伊達さんの勝ちになった。 佐助さんはものすっごい残念そうで、ヤクザの人もとい片倉さんはめっちゃ安心してた。 幸村さんなんか呆然としてたよ。 「ま、悪いようにはしねぇから安心しな」 「すでにこの扱いが悪い!!お願いだから手綱握って!!落ちる!落ちるから!!」 「安心しな!落としゃしねぇよ!!」 「うわああぁぁぁぁ!!鬼ぃぃぃぃ!!!」 ガンガンスピードを上げた伊達さんの馬の上であえなくあたしが舌をかんだのはいうまでもない。 奥州の米沢城という伊達さんの居城について暫く、あたしと伊達さんは向かい合ってお茶を飲んでいます。 お茶会ってヤツでさぁ。 「で、なんでまた突然あたしは奥州?まで連れて来られてんですかコノヤロー」 「Ha?気に入ったからに決まってんだろ?」 「ちょ、あんた一国の主が気まぐれにただの女中の小娘を拾うとかアウトでしょ」 「ただの女中?ただの女中が異国語なんざ知ってるわけねーだろ」 「む」 「それに、その眼。嫌いじゃねぇぜ?相手を真っ直ぐ見るいい眼だ」 顔が、近い!! ぐい、と近寄られて覗き込まれる。 隻眼の瞳がぎらぎらと光っていた。 「。俺の女になれ」 「いや!!」 あああ思わず手が出ちゃった! バッチン!といい音がして伊達さんの左頬がほんのり赤く。 「て、め、ぇ」 「ひゃあああ!すいませんすいません!」 「気の強い女は嫌いじゃねぇ。ますます気に行ったぜ!!」 ダメだ、コイツ。Mか・・・? 神様仏様、あと幸村さんとお館様。 はこの奥州で無事一ヶ月繰らせられるでしょうか・・・? ← |