「っ!!!!」 だれの声? 幸村さま?佐助さま? どっちかな?わからない。みみが馬鹿になってしまっている。 銃声を聞きすぎた。爆音を浴びすぎた。 へんじをしようにも血反吐が喉にからんで音になりそこねた。 「!!」 抱き上げられて、肩が揺すられた。 あかい。 じゃあ、ゆきむらさま? めも馬鹿になったか。 滲んで、よくみえない。 伸ばしたうでが頬にふれた。 ざらついた感触はしのびげしょう。 ああ、さすけさま 「ゆき・・・さま・・・は?」 「まだ戦ってる。戦況は、まずい・・・」 「・・・っ」 「何動こうとしてんだ!!」 きつくにらみつけているんだろう。 さすけさまの気配がおこっているのがわかった。 よゆう、ないなぁ。 らしくないですよ、さすけさま。 「ま、だ・・・戦え・・・す」 「死ぬぞ!?」 なにをおっしゃいます。 もうしにますよ。 だってこんなにもさむい 「さすけ・・・さま・・・ゆき、むら・・・様の・・もとへ、はや、く」 あの人を死なせないでください。 あのかたはたけだの、かいの希望。 だから死なせないで。 そしてあなたもしなないでください あなたはわたしのひかりでした 「お、慕い・・・し・・・て・・・」 もうひとみにうつらないさすけさまのほほをなでた。 ぬるつくそれはちかどろか。 ああ、こうしゃであることを祈りながら、わたしはそこまでつむいでくないをなげる。 けはいがふくすう。 さいごのしごとになるだろう。 「!!」 「は、や・・・く・・・!!」 いきをのむおと。 こちらをみつめるしせん。 「・・・、死ぬなよっ」 なんとむちゃなめいれいを。 そうしてわたしはひとりほほえむ。 「真田、忍者、た、い、副長・・・の、首・・・だ」 タダではやれないがな。 どくをぬったくないをかまえた。 にじむしかいでぎんがきらめく。 ああ、まだしねない。 こんなにもこころのこりがありすぎる それでも、ああ 「・・・お、花見、いけな、かった・・・なぁ・・・」 |